Q&A形式で解説!FLRのステーキングについて知る
こんにちはー。あやママです!
暗号資産「FLR」の運用方法として、FTSOデリゲートに加えてステーキングが加わっているのをご存じですか?
実は2023年10月頃から始まってるんですが、参加のハードルが少し高かったこともありリリース初期は参加者も少なかったです。しかし、2024年明けあたりにBifrostWalletがアプリ経由でのFLRステーキングに対応し、一気に参加者が増えました。
FLRのステーキングについていろいろと情報が集まってきたので、本記事ではQA方式でFLRのステーキングについてご紹介してみようと思います。
暗号資産の取り扱いは慎重に実施してください。当ブログの内容を参考に実施された操作で不利益が発生した場合でも責任は負いかねます。
暗号資産を含む資産運用は自己責任で行ってください。
1.ステーキングってなに?
ステーキングとは、現物の暗号資産(仮想通貨)を保有してブロックチェーンの安定稼働に貢献したことの対価として、同銘柄の報酬が受け取れるしくみです。
ステーキングはPoS(プルーフオブステーク)の仕組みで稼働するブロックチェーン上で参加することが可能です。プルーフオブステークの詳細についてはLedgerの解説ページ「プルーフ・オブ・ステーク(PoS)とは?」が参考になります。
要は、
ブロックチェーンの検証作業を”そのトークンをたくさん保有してくれているサーバー(バリデータ)”にお願いするよ!承認してくれたら報酬を分配するよ!
って感じ。
私のようなバリデーターをたてられないホルダーは、任意のバリデータに保有トークンを委任(デリゲート)することで間接的に報酬を得ることができます。
そう!ステーキングもFTSOと同じ委任(デリゲート)なんです。でもややこしくなるから「ステーキング委任」ではなく単純に「ステーキング」と表現しています。
2.ステーキングとFTSOデリゲートと違いは?
ステーキングはQ1で説明したように、そのブロックチェーンの検証作業に参加して報酬を獲得するためのステーク(掛け金)をバリデータに委任することで、ホルダーも報酬を得られる仕組みです。
これまで様々な角度から解説してきた「FTSOのデリゲート」は、FlareNetworkの主要プロトコルである「Flare Time Series Oracle」を稼働させるためにプロバイダーにWFLRを委任することで、ホルダーも報酬を得られる仕組みです。
どちらもFlareNetworkの安定稼働のために、ホルダーのFLRを活用させてもらうことでバリデータやプロバイダーが得た利益の一部をホルダーにも分配してくれるということですね!
最近話題になったGoogleCloudのFlareへの参加は、この「バリデータ/FTSOプロバイダー」にGoogleCloudも参加するよ!というものです。
Flare onboards @GoogleCloud as an infrastructure provider to validate the network and contribute to the Flare Time Series Oracle.
— Flare ☀️ (@FlareNetworks) January 15, 2024
Enshrining decentralized data delivery in a dual role with network validation is what makes Flare the Blockchain For Data.https://t.co/bJF9yX7GrX pic.twitter.com/oGySMD4vVq
3.どうしたらFLRをステーキングできるの?
FTSOデリゲートはFLRをラップさえすれば、1FLRからでも参加OK!厳しい条件やハードルはありませんでした。
しかし、ステーキングの場合、我々ホルダーが参加するには条件があります。
FLRステーキング参加条件
- 最低50000FLR~
- 最低2週間資産がロックされる
50000FLR以上保有していないホルダーは自動的にFTSOデリゲートしか出来ないということになります。
50000FLR以上保有している方で、2週間以上FLRがロックされる(移動や売買不可)ことを許容できる場合はステーキングも選択肢になります。
FLRをBifrostでステーキングする方法は別記事で解説しています(^^)
4.FTSOデリゲート報酬とステーキング報酬両方もらえるの?
これは、現状NOとなります。ただ、今後両方もらえるようになる可能性もあります。
FLRのステーキングは3段階のフェーズで展開されており、現在はそのフェーズ2の段階にいます。
Flareに初期から参加しているバリデータの1つであるFTSO AUによると、「フェーズ2ではFTSO報酬とステーキング報酬のどちらかしか得られないけど、フェーズ3では両方得られるようになる予定だよ~」という情報もあるので、期待したいですね。
It’s planned for phase 3.
— FTSO.AU ☀️ (@ftso_au) February 13, 2024
I don’t think it’s odd add all, it’s a legitimate roll-out strategy. pic.twitter.com/IPRU7fpxiU
報酬獲得イメージ(予定)
5.ステーキングしながらFlareDropは受け取れる?
上のQ4の図を見てわかるように、ステーキングしていてもFlareDropの対象となります。
ただし、ステーキングしながらFlareDropの対象となる為には気をつけなければならないポイントがありますのでこちらのポストを参考にしてください。
StakingしているFLRもFlareDropの対象になります。
— あやママ@FLR/SGBdelegator (@ayamamasyufulog) February 28, 2024
ただし、Staking期間が終了して解放されたFLRを再Stakingするまでの間にスナップショット発生の可能性もゼロではない為、すぐに再Staking(またはラップ)する必要があります。
Staking報酬もFLRで付与されるので手動でラップする必要があります。 https://t.co/ySyTwIedAo
6.ステーキング報酬はFTSOデリゲートと同じペースで受け取れるの?
いいえ。ステーキング報酬の配布スケジュールはFTSOデリゲートのそれとは異なります。
フェーズ2の現段階では、隔週の金曜日前後に請求可能となります。日時は固定されておらず、木曜や土曜に請求可能となる場合もあります。
ステーキング報酬自体はFTSOデリゲート同様3.5日毎のエポックごとに発生していますが、4エポック分まとめての請求となる点がFTSOデリゲートと異なる大きなポイントです。
例として60日間程度ステーキングした場合、ステーキング開始から終了までステーキングしたFLRはロックされて移動できませんが、隔週金曜前後のタイミングで請求可能となる報酬は獲得することができます。
60日間程度ステーキングした場合の報酬受け取りイメージ
※FLR(P)=ステーキングのためにPチェーンに移したFLRのこと
報酬として獲得したFLRは売却も可能ですし、ラップしておけばFlareDropの対象となり、FTSOデリゲートで報酬を得ることもできます。
今後フェーズ3移行後はFTSOデリゲート報酬のように日時が固定され、自動請求も可能になると思われます!
共有しているGoogleカレンダーにもステーキング報酬付与目安として表示していますでの、参考にしてみてください。
ちょっとクセのあるスケジュールなのですが、こちらのポストに例を挙げています。
☑️ちょっとややこしいFLRのステーキング報酬
— あやママ@FLR/SGBdelegator (@ayamamasyufulog) February 26, 2024
次回ステーキング報酬付与は3/1前後の予定ですが、この日に付与されるのは以下の4エポックで獲得した報酬です!
ep162:2/9〜
ep163:2/12〜
ep164:2/16〜
ep165:2/19〜
ep166(2/23)以降分は3/15前後付与というスケジュールになります😊 pic.twitter.com/jJpVvVkYTo
7.ステーキング期間は短い方がいい?長い方がいい?
FLRをステーキングする際、「何日間ステーキングするか?」を設定しますが、短期間にするか長期間にするか悩ましいところです。
短期/長期それぞれどんな方が向いてるかちょっと考えてみました。あくまで個人の好みなので、参考程度にしてください。
- 資金がLockされることにリスクを感じる
- ある程度値上がりするタイミングがあったら売却したい
- バリデータをこまめに変えたい
- FLR売却の予定がない
- ほったらかしにしたい
個人的には、超長期(半年以上)でステーキングするのは怖いな…という感覚です。
預けているバリデータが何かしらのトラブルでステーキング報酬を得られなくなったり、FLRの急激な価格上昇で「これ以上報酬を受け取ると税金に困っちゃう!」となってもステーキングを解除できなかったり(嬉しい誤算ですが笑)する可能性もゼロではありません。
「FlareDropの周期に合わせてステーキング期間が終了するように設定しておいて、1ヶ月おきにバリデータを精査する」ぐらいがちょうど良い塩梅かな~と感じます。
個人の好みなので、長期短期どちらが正解ということはありません。
短期間でこまめに手元に戻してバリデータを選定し直すのもよし!
信頼できるバリデータに長期でステーキングして再ステーキングの手間を最低限にするのもよし!
8.総ステーク量の5%を超えているバリデータにステーキングすると報酬が減るって本当?
はい。その通りです。
これはFlare公式ドキュメントにある「StakingCap」に記載があります。
Staking cap: Limits the reward performance of individual validators to 5% of the total staked amount. If you stake your funds on a validator with more than 5% of the total staked amount, you receive less $FLR in reward. To maximize your reward, delegate your staking funds to a validator with less than 5% of the total staked amount of $FLR.
To determine whether a validator exceeds the staking cap, open the FlareMetrics list of validators and look for an exclamation mark beside the amount of $FLR staked in the Total Stake column and hover over it.
賭け金の上限: 個々のバリデーターの報酬パフォーマンスは、賭け金総額の5%までに制限されます。賭け金総額の5%以上のバリデーターに資金を賭けた場合、受け取る$FLR報酬は少なくなります。報酬を最大化するには、賭け金総額の5%未満の$FLRのバリデーターに資金を委任してください。
バリデーターが賭け金の上限を超えているかどうかを確認するには、FlareMetricsのバリデーターリストを開き、賭け金合計欄の賭け金$FLRの横にエクスクラメーションマークが表示されていることを確認し、その上にカーソルを合わせます。
1つのバリデータがネットワークの検証を独占することを防ぐための仕組みです。総ステーク量の5%以上を1つのバリデータが占めていた場合、5%を超えた分のステーキングに対して報酬が発生しません。
5%超えのバリデータにステーキングした場合でも、総ステーク量の5%までのステーキングに対しては報酬は発生するため、報酬がゼロになるということはありません。5%を超えた分のステークが無駄になってしまうので、少し効率が悪いな~という感じ。
これはFTSOデリゲートにもある仕組みです!
FTSOデリゲートでは、VotePowerが2.5%以上になってるプロバイダーがいる場合、2.5%を超えた分のVotePowerは有効になりません。
2.5%超えのプロバイダーに委任しても報酬は発生しますが、報酬獲得の効率が少し悪くなるイメージです。
上の引用にも記載されている通り、ステーク量5%超えのバリデーターはFlaremetricsで確認できます。こんな感じで表示されます。↓
ステーキングする際、もし5%超えのバリデータがいたら避けた方が無難ということで覚えておいてください(^^)
9.ステーキングの利率はどれくらいなの?
現状、FTSOデリゲートよりはステーキングの方が報酬利率は良くなっています。
FTSOプロバイダー兼バリデータでもあるORACLE DAEMONのサイトが、さまざまな情報が集約されていて見やすいのでご紹介します。
ステーキング、FTSOデリゲート、FlareDropそれぞれのAPRが確認できます。
※ステーキング、FTSOデリゲートのAPRはバリデータ(プロバイダー)手数料控除前のもの
FlareDropの「Predicted PR」は次Dropの予想利率ですが、過去の実績を見ていると実際は予想よりも少ないです。あくまで参考程度にしてください。「ここの値よりは少ない」と思っていればいいのかなと思います(^^;;
過去の利率推移がグラフになっているのが見やすくて重宝してます!
ステーキング報酬の記録も忘れずに!
ステーキング報酬は受け取り時の時価で課税所得となります。取得枚数や時価を記録して、必要に応じて確定申告するようにしましょう!
私はクリプタクトで暗号資産の税金計算をしています。
FLRのステーキングについて、基本的な内容や、Xで頂いた質問を元にQA方式でご紹介しました!
またXでいただいた質問の中で、これは記事に追加した方がいいかな〜と思うものがあればこちらに追記していきたいと思います。